脚の置き場

先日、DeNA vs. 東京ヤクルト戦でこんな牽制シーンがありました。
3回表ノーアウトランナー1・3塁の場面で、ランナーの桑原将志選手が牽制でアウトになってしまうのですが、この時1塁を守っていた、ディーン・グリーン選手右脚に注目して下さい。

すかさず、ラミレス監督が抗議に向かいます。
グリーン選手の右脚は、ベースを跨いではいないのですが、ランナーが戻るベースの縁を塞いでいる様に見えます。

ベースをまたぐ1

抗議も虚しく、このプレイでの走塁妨害の適用はありませんでしたが、学童野球を始めとする子供達が携わる野球は、アマチュアというカテゴリーです。公認野球規則に加え、アマチュア内規(2017年)の記載が、厳格に適用されます。

【10 危険防止(ラフプレーの禁止)】
タッグプレイのとき、捕手または野手が、明らかにボールを持たずに塁線上および塁上に位置して、走者の走路をふさいだ場合は、オブストラクションが厳格に適用される。なお、捕手または野手が、たとえボールを保持していても、故意に脚を塁線上または塁上に置いたり、または脚を横倒しにするなどして塁線上にまたは塁上に置いたりして、走者の走路をふさぐ行為は、大変危険な行為であるから禁止する。同様の行為で送球を待つことも禁止する。このような行為が繰り返されたら、その選手は試合から除かれる場合もある。
ペナルティ
捕手または野手がボールを保持していて、上記の行為で走者の走路をふさいだ場合、正規にタッグされればその走者はアウトになるが、審判員は捕手または野手に警告を発する、走者が故意または意図的に乱暴に捕手または野手に接触し、そのためたとえ捕手または野手が落球しても、その走者にはアウトが宣告される。ただちにボールデッドとなり、他の走者は妨害発生時に専有していた塁に戻る。
【公認野球規則6.01h、6.01i(2)】

送球を受ける一連の動作として、右脚がベースの縁に移動したとしても、走路を塞いだ事が確認されれば、ランナーと接触がなくても、走塁妨害(オブストラクション)が適用されます。
今回のグリーン選手の動きは、かなり意図的に映りますが…

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ファーストミット

WBSに選出された炭谷銀仁朗選手が、練習試合でファーストの守備に就く機会があったのですが、本職はキャッチャーのため、自身のキャッチャーミットで守備機会をこなすというシーンがありました。以前にも触れましたが、サイズ等の規定さえクリアすれば捕手がファーストミット、一塁手がキャッチャーミットを使用することも可能です。キャッチャーミットでファーストを守ることはできない事が殆どであるためか、この試合でも1塁塁審から指摘を受けました。しかし、介在したプレーが無効となるルールは存在しません。

もし、キャッチャーとファーストの2つのポジションを1つのグラブでこなそうとした場合は、キャーストミットの出番です。

ミット

キャッチャーミットも、ファーストミットも重量の制限は設けられていないのですが、それぞれについて大きさの規定があります。つまり、所属する連盟の規約に明記されていないのであれば、サイズ等の規定さえクリアする条件で捕手がファーストミット、一塁手がキャッチャーミットを使用することも可能です。
学童低学年選手の様に、キャッチャーでもファーストでも、自身の野手用グラブを用いても問題はありませんが、リトルリーグではキャッチャーミットの使用が義務付けられています。

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