バントとスクイズ

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夏の全国高校野球101回大会は、履正社の初優勝にて幕を閉じました。
ここ数年の大会を観て気付く事として、バントとスクイズが減っていると印象を受けます。そこで、大会毎の平均犠打・犠飛数が掲載されているサイトを見つけました。

引用元:“各大会における犠打・犠飛数の推移”

上記のデータには犠飛も含まれてはいるのですが、この数値の減少から「バントでアウトを1つ失うより、強打で好機を広げて一気に畳みかける」という野球に変わりつつあり、小技が使える打者を置くのが定石とされてきた2番打者にはパンチ力が求められています。ここ10年の戦術として、

「手堅く1点とっても強打ぞろいの今の甲子園では勝てない。積極的に打った方が、勝つ確率は高い」

と言えると思います。
古くは1973年夏、決勝でサヨナラスクイズを決めて春夏計6回目の優勝を果たした広島商に代表される様に、高校野球においてバントは攻撃の要とされていました。しかし、翌74年夏に金属バットの使用が認められてからは、少しずつ風向きが変わり、82年夏の決勝ではその金属バットを生かしたパワフルな猛打で、池田(徳島)が広島商に圧勝しました。それ以降、バットを振り切って外野へ飛ばす「パワー野球」が徐々に浸透し、90年代以降、帝京(東京)、智弁和歌山、駒大苫小牧(北海道)など強打のチームが次々と頂点に立ちます。
戦術も徐々に強攻策が増え始め、2007年の選抜大会で優勝した常葉菊川(静岡)は、大会通じて記録した犠打はわずか1つのみで、バントよりもビッグイニングを作る野球を追求しました。この数年では、1大会通算68本塁打の新記録が誕生した2017年の通算犠打数は165(犠飛を含めると185)で、塗り替えられる前の60本塁打を記録した06年の238(犠飛を含めて269)から約3割減った計算になりました。
かといって、バント・スクイズが戦術から消える訳ではないと思います。実際、101回大会においても明石商 vs. 宇部鴻城戦の様に、試合そのものを決めるためのバント・スクイズを選択したシーンがありました。この試合では、送りバントがピッチャーの正面に転がり、一旦は2塁でフォースアウトとなる(後に判定が覆る)プレイがありました。

バッターにとってのバントとスクイズは、より確実に、また正確に決める技術が求められる時代に変化したと言えるのかもしれません。

バントの掟3

と偉そうに書いてみましたが、個人的にはバントを失敗する選手は、守備での捕球でもミスをしやすい傾向にあると思い始めています。

その辺の根拠になり得るデータを収集後、また呟いてみます…

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