駆け抜けへの誤解2

先日、広島カープの菊池涼介選手がこんな走塁をし、その判定に対して抗議した緒方監督が退場処分となりました。

1塁への駆け抜けについては、以前も呟きまして…

駆け抜けへの誤解

改めて書きますが、バッタランナーの1塁への駆け抜けはどこを駆け抜けても良いという事を、まず理解してください。駆け抜けた場所がファールゾーンであっても、フェアゾーンでも、ルール上はどこでも構わないとされています。

例えば、こんな駆け抜けを咎める人もいると思いますが、

今期から、小学生選手へは真っ直ぐ駆け抜ける事を徹底させる事にしました。浸透には時間を要していますが、ファーストがボールを捕球する体勢によっては、フェアエリアを駆け抜けても大丈夫とも伝えています。特に愚直な小学生選手は、フェアエリアに駆け抜けようとするとベース手前で減速が始まってしまう事、もしファーストへの悪送球が生じた時に2塁への距離を短くした方が進塁成功率が高くなる事から、駆け抜けへの誤解をなくす様に取り組んでいます。

冒頭の菊池選手のプレイを振り返ります。
フェアグラウンドに駆け抜けたのは、真っ直ぐ行ったらファーストを守る中島選手にぶつかるから、決して故意ではなく接触を避けた結果であって、その後の行為として2塁への明らかな進塁意思はなかった様に映りました。ですが、なぜ1塁ベースへ急いで戻る必要があったのでしょうか?身体が自然に反応しただけなのかもしれません。この一連のプレイに対し、1塁塁審には「急いで戻った事から進塁の意思があった」と映ったと感じます。
さて、ランナーが進塁を明らか意図したと判断された一例をご紹介します。

1塁塁審が公認審判員であれば、バッターランナーの触塁に加えて、2塁への進塁意思をしっかり観ています。ホセ・アルトゥーベ選手も、その意思をみせたシーンがこの動画の最後に映っているのですが、見事な演技(?)で侍ジャパンの内野手は見事に騙されてしまいました。

駆け抜けへの誤解に気付かれたら、ぜひ選手達へは正しいルールを伝えてください。

カテゴリー: 野球のルール パーマリンク