セイバーメトリクスの申し子

「セイバーメトリクス」とは、統計学手法を用いて野球を分析することを言うそうです。著書となった「マネーボール」で、アスレチックスGMのビリー・ビーンがこのセイバーメトリクスを駆使し、貧乏球団を常勝軍団に育て上げていく実話が描かれているのですが、偶然にも、昨年UK出張の時に飛行機の中でこの映画が上映されていて、ブラッド・ピットが主人公を演じておりました。
さて今年、楽天イーグルスにケビン・ユーキリスという新外国人選手が加入します。実は、「マネーボール」著者のマイケル・ルイスが彼を「四球のギリシャ神(The Greek God of Walks)」と命名したことで、一躍有名となった選手です。

ビリー・ビーンGMの片腕であるポール・デポデスタが、アマチュア選手のデータを眺め、当時大学生だったケビン・ユーキリスの獲得を強く推薦したそうです。デポデスタは、ユーキリスのプレイを実際に見てはいませんが、セイバーメトリクスを通じて、出塁率と長打力を重要視した結果、彼の大学時代に53本塁打、206四球、出塁率4割9分9厘という驚異的な数字が、デボデスタの目に留まったのだとか。
しかし、アスレチックスの古参スカウト部長は、「太った三塁手。足は遅いし、スローイングも悪い」と、獲得に否定的な姿勢を崩さず、その結局、ユーキリスは2001年のドラフト8巡目(全体243位)でレッドソックスに入団することになります。ビーンGMは、他球団に入団したユーキリスを忘れる事が出来ず、何度も大物選手をエサにユーキリスの獲得を狙いにいきますが、当時レッドソックスのアシスタントGMがすでにユーキリスの価値に気付いてしまったことで実現せず、獲得には至りませんでした。その後、ユーキリスは順調な活躍を続けていきます。彼の戦歴が気になってしまった方は、wikiペディアでご確認下さい。
ユーキリスの昨年までのメジャー通算成績は、1061試合に出場し、1053安打、打率.281、150本塁打、618打点、出塁率.382です。決して派手な成績ではないですが、昨年のケーシー・マギーに続き、どんな活躍を魅せてくれるか、今からすごく楽しみです。

まぁ、拙の独り言なんですけどね…

カテゴリー: 今日の独り言 パーマリンク