珍しい守備妨害3

先日、息子のボーイズの公式戦を観戦してきましたのですが、そこで守備妨害による珍しい判定に遭遇しました。学童野球では、まだお目に掛かったことがないため、今回取り上げてみます。
1アウト・ランナー1塁の場面で、バッターは空振り三振に倒れるのですが、1塁ランナーはスタートを切って2塁へ向かっておりました。しかし、バッターが空振りした際に体がよろけてしまい、キャッチャーの送球が少し遅れ、ランナーを2塁でアウトにすることができませんでした。これを観た主審は直ちにタイムを取り、バッターの三振に加え、守備妨害を適用し、1塁ランナーもアウトと宣告しました。これに似たプレーを動画でご覧戴きます。

公認野球規則では、こちらが該当します。

【公認野球規則6.01 『妨害・オブストラクション・本塁での衝突プレイ』】 (旧6.06)
(a)打者または走者の妨害
(5)アウトになったばかりのバッターまたはランナー、あるいは得点したばかりのランナーが、味方のランナーに対する野手の次の行動を阻止するか、あるいは妨げた場合はそのランナーは味方のプレーヤーが相手の守備を妨害(インターフェア)したものとして、アウトを宣告される。(5.09a13参照)
「原注」打者またはランナーがアウトになった後走り続けてもその行為だけでは野手を惑乱したり、邪魔したりまたは遮ったものとはみなされない。
「注」本項を適用するに当たって、2人または3人のランナーがある場合、妨げられた守備動作が直接1ランナーに対して行われようとしていたことが判明しているときはそのランナーをアウトにし、どの走者に対して守備が行われようとしていたか判定しにくいときは、本塁に最も近いランナーをアウトにする。
前項によって、1走者に対してアウトを宣告したときはボールデッドとなり、他のランナーは守備妨害の行われた瞬間すでに占有していた塁に帰らせる。
ただし、打球を直接処理した野手がバッターランナーに対して守備を行わず、他のランナーに対して行おうとした守備が妨害された場合にはそのランナーをアウトにし、その他のランナーはピッチャーの投球当時占有していた塁へ戻らせる。しかしバッターランナーだけは再びバッターボックスに帰せないから1塁の占有を許す。
なお、バッターがランナーとなって1塁へ進んだためにランナーに1塁を明け渡す義務が生じたときはそのランナーを2塁へ進ませる。例えば、無死満塁のときバッターがショートゴロして3塁からのランナーがフォースアウトにされ、その際そのランナーがキャッチャーがさらに3塁にボールを送ってダブルプレイを企てようとするのを突き飛ばして妨害したような場合、そのランナーと3塁に向かったランナーとはアウトになるが、バッターに1塁が与えられるので1塁のランナーは2塁に進むことが許されるような場合がそれである。

要約すると、「もし守備妨害がバッターの三振アウトの時に発生すると、盗塁を試みたランナーも打者の妨害でアウトが宣告される」可能性があるという事です。

中学ともなれば、体を使って目一杯振るようになりますし、バッターによってはかなりベース寄りに立ってスイングをしますから、この様なプレーが起こり得る事は勉強になりました。

公式戦は手に汗握る好ゲームでしたが、プレーよりもなぜか審判の動きに目が行きがちになってしまいます…

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