トリプルプレー2

以前、MLBでのトリプルプレーをご紹介しました。

トリプルプレー1

今回ご紹介するのは、ちょっと珍しく、走者に関するルールを理解していないと、なんで(?)と悩んでしまうプレーなのです。

おさらいします。まず、バッターの打球はファーストゴロで1アウト、すかさず1塁にいたランナーを挟殺プレーに持ち込もうとしますが、ランナーはもう一人3塁にいました。そのランナーも相手守備のスキを突こうと、本塁側へ飛び出していたので、ボールを持ったファーストが3塁ランナーへ近づいていきます。この時、1塁ランナーは猛スピードで3塁へ向かったため、その結果同じ塁(3塁)に2人のランナーが同時に立つという状況になりました。この様な状況では、公認野球規則によると、

【公認野球規則5.06『ランナー』】(旧7.03)
(a)塁の占有
(2)2人のランナーが同時に一つの塁を占有することは許されない。ボールインプレイの際、2ランナーが同一の塁に触れているときは、
その塁を占有する権利は前位のランナーに与えているから、後位のランナーはその塁に触れていてもタッチされればアウトになる。ただし、本条(b)(2)項適用の場合を除く。
(b)進塁
(2)バッターがランナーとなったために進塁の義務が生じ、二人のランナーが後位のランナーが進むべき塁に触れている場合には、その塁を占有する権利は後位のランナーに与えられているので、前位のランナーは触球されるか、野手がボールを保持してそのランナーが進むべき塁に触れればアウトになる。

今回は5.06(a)に注目してください。3塁にいるランナーは、まず1塁から進んだ方が後ろになるので、ベースから離れていなくても、タッチされた時点で2つ目のアウトとなります。また、3塁に戻ってきたランナーが、何を考えたのか一瞬ベースを離れ、なんとズッコケてしまいます(笑) そこを見逃さなかったキャッチャーはすかさずタッチをし、あえなく3つ目のアウトとなってしまいました。

ノーアウト1・3塁の場面が、得点する機会を失い、あっという間に3アウトになるという珍しいプレーでした…

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