今回は、読売ジャイアンツの坂本選手を取り上げます。
ヤンキースに移籍した元楽天の田中投手とは、小・中学校の同級生で、小学生時代は同じ野球チームに所属していました。当時、坂本選手が投手、田中が捕手でバッテリーを組んでいたそうです。青森県光星学院高3年生で、春の選抜校として甲子園出場を果たし、高校通算39本塁打を記録しました。2006年の高校生ドラフトでは、ジャイアンツが「外れ1位」で交渉権を得ます。入団後は、1年目の7月に1軍へ昇格され、シーズン終盤の中日戦ではプロ初安打が決勝タイムリーとなるなど、ルーキーイヤーから大器の片鱗を魅せていました。2年目のシーズンでは、開幕スタメン入りを果たしただけでなく、遊撃手として全試合スタメン出場を遂げる活躍をします。昨シーズンも打率3割をキープしていたのですが、8月頃から大不振に陥り、10月に至っては月間打率が1割にも満たずに、日本シリーズでは戦犯扱いを受ける結果となりました。一説には、シーズン途中で脚を傷めたとか、持病の腰痛が原因と言われていたのですが、実は違ったという事がこの動画で理解出来ました。
更なる飛躍を目指して、昨シーズンのキャンプで「右打ち」に取り組んだ様なのですが、これが自身の打撃感覚を狂わす事になったと語っています。感覚を変えてしまう程の作業という言葉から、プロの選手としても大きなリスクを伴った事なのでしょう… 今年取り組んでいるテーマは、とにかく腰を水平に廻す事だけを意識し、「右打ち」を封印する事で、以前の感覚に戻す事をまず優先している様です。
さて、先日の連盟主催の公式戦、春季大会の試合では2塁塁審に入りまして、両チームの投手の投球をじっくり観る機会を得ました。両投手に共通していた事は、外角はなるべく低目にボールを集め、内角は高目でも構わないという配球を心掛けていた様に映りました。実際、ヒットにされているボールのほとんどは「ど真ん中」で、内外角を上手く捌く打者にはお目に掛かれませんでしたが、両投手ともボールに勢いがあるタイプではなかったので、仕留めた打球は、ライナーで外野まで飛んでいきます。結果的に、バッターボックスの中に入った後から、短くバットを持ち直すシーンは観られませんでした。
実は、フォルコンズの試合で、ある選手を注視していて気が付いた事があります。彼は、バッターボックスに入った後、途中で自らバットを短く持ち直しました。ただ短くした分、少しでもホームベース近くに立ち直す事までは、意識が行き届かなかった様でした。バットを短く持つという考えは、ボールの勢いに負けないために、大人から教わった一つの対応策です。彼が途中でふと思い直して、自ら取った行動には、成長の跡を感じます。普段行う素振りの回数に、短く持ちながらの分を含めたり、試合前のペッパー練習から意識していたのかについても、すごく興味を抱きました。短く持つと、バットは軽く感じます。しかし、苦手な外角球へはさらに届きにくくなりますし、バットの芯までの距離感も微妙に変わると思うのです。とっさに取った行動が正しければ、尚の事、試合前から意識を持って臨んでほしいなと感じた次第です。突然、ヒットをバカスカ打てるフォームに変身するまで時間は掛かるでしょうが、そうなる前の発展途上にあるバッターでも準備するという意識を、持っていても良いのかなと感じます。これからの試合で、少しでも気にしてくれれば良いと思うので、今度何人かの選手に問いかけてみようかと思います。
まぁ、拙の独り言なんですけどね…