2013年の夏の甲子園は、とりわけ2年生の活躍が目立つ大会でした。
プロ野球選手には失礼ですが、あの泥臭さというか白球への執念みたいなものは、高校野球の方が全然上だと思うのです。
さて、「凡事徹底」という言葉、優勝校となった前橋育英が掲げている信条だそうです。最初の出会いは、準々決勝の 常総学院 戦、9回2アウトランナーなしから、奇跡的な同点劇をやってのけた試合でしたが、決勝戦では感動的なシーンも観られました。(7分18秒あたりです)
9回表1アウトランナー3塁、カウント2−2の6球目にファールチップが延岡学園キャッチャーの右腕を直撃するのですが、敵であるはずの前橋育英の1塁コーチャーは、コールドスプレーを持って手当をしに、ダッシュでホームへ駆け寄ったのです。
1塁コーチャーは、デットボールの自軍ランナーのすぐに手当してあげられる様、ユニフォームのポッケにコールドスプレーを常備しています。このコーチャーは、誰からも指示される事無く、延岡ベンチの誰よりも早くキャッチャーの元へ駆け寄り、治療にあたりました。またこの試合では、キャッチャーマスクをバッターが拾うシーンもありました。
そんな前橋育英にちょっと興味を抱き、荒井直樹監督に関する記事を漁ってみたところ、こんなコメントが…
「野球以外の面で重視しているのは、服装と時間、清掃などです。服装が乱れたら、 社会では生きていけません。時間はただ、集合時間に間に合えばいいということでは なく、提出物をきっちり守るとか、『間に合う』ということが大切。掃除については、片づける人間か片づけられない人間なのかどうか。野球の試合の中には、『試合を片づける』という部分がありますし、そこにつなげて話をします」
小学生の野球小僧は、プレーそのものに目が行ってしまうと思いますし、観戦を通じて少しでも野球を学んで欲しいとは思いますが、高校野球でも勝利至上主義に固執するあまり、「相手を思いやる気持」の欠けたプレーが見受けられます。こういった行為は、試合テンポを速くすることにもつながり、結果的に攻守共によいリズムを産みます。選手を見守るだけの拙としては、「技術以外の面で色々な事を伝えられれば」という思いが強いです。
まぁ、拙の独り言なんですけどね…