低学年チームのお手伝いを始めて、3週間が過ぎました。大会に出場する事を目的に結成された合同チームです。選手にとって、試合中に起こる数あるプレーの中で平等に経験するのが、バッターボックスに立つ事です。バットにボールが当たる瞬間をしっかり見届ける事が基本ではあるのですが、スイングも様々です。力強いスイングができる選手よりもバットの重みに負けそうな選手が大半ではありますが、不思議なもので、感心する程ボールをバットに数多く当てられる選手がいました。ボールを遠くに飛ばすとか、強い打球で打ち返したいのであれば、どこかの時期にスイングを正す作業が求められてくると思います。これまで何度かですが、如何にどれだけ振り抜けられるかを呟いてきました。それは、ある程度バットを100回以上続けて振る事のできる選手を対象にしています。
そこまで数多く振れるかどうかという選手達を相手にした今回、彼らも当たる瞬間を観る事ができていません。
手のひらなり手の甲にボールを当てる事は容易いですが、バットを握った時は手元から70センチ近く離れた部分にボールを当てないといけないのです。まず、バットにボールを当てる事、いわゆる当て勘を養う事も必要と感じました。
当て勘の優れた打者と言えば、千葉ロッテの角中勝也選手が思い浮かびます。
スイングだけを観たら、真似したいと思う人は少ないのかもしれません。でも、2012年と2016年に首位打者へ輝いた選手です。明らかなボール球でもバットに当てて打ち返すところは、スゴいの一言です。さて、当て勘に優れた小学生選手を観察してみると、必ずしもバットにボールが当たる瞬間までは見続けていないのですが、上手に当てているんです。これも一種の才能なのかなと思いましたし、スイングを教える事が指導の1つだとしても、形に囚われて当て勘を消してしまうのは勿体ないと考えさせられました。どうやら、当てなきゃ当てなきゃと思い詰めるよりも、少々ボール気味の球でも絶対に当てるぞと思える選手程、結果は良い様です。彼らなりの喰らい付きが表に出れば、結果は変わるんですね。やっぱり、気は持ちようなんでしょうか?
さて、角中勝也選手の小学校時代、どんな練習を続けたか、興味のある方はこちらの動画をご覧ください。
やらされた練習という記憶が大半だったそうですが、今振り返ってそれが良い経験になっているというコメントが印象に残りました。ちなみに低学年の時から、1日500回振り続けたそうですよ…