対外試合へ向けて、グラウンド練習では試験的な・実験的な打順を組み、シート打撃を行う時期になりました。
監督からAチームの選手9名が呼ばれ、その打順と求められる役割を一人一人に向けて丁寧に説明していました。監督からの質問に対しては、さすがというべき優等生の回答をしていましたが、これからは指名された打順に拘りを持って、打席に立ってから迷わない様、練習以外の時間を利用して様々なシチュエーションをイメージし続けてほしいなと感じました。
さて、ボールを遠くへ飛ばす事は、スイングの速さだけでなく、体格にも左右される事はこれまで何度か触れました。実戦形式での打席や試合では、打順に応じた打撃に徹する事はチームプレーとして必要な考え方です。でも、野球人生のこれからを考えると、自分の可能性を拡げる事も忘れてほしくはないのです。
例えば、この動画は阪神タイガース春季キャンプでの練習風景をご覧戴きます。横に4人が並んで、ロングティーをしています。
彼らのスイングを見ると、とにかく振りきっていませんか?限界まで振って、その限界を拡げる練習も時には必要だと感じます。ボールに当てる、転がすという事は基本だと思いますが、それは打撃における引き出しの1つなのに、それが出来る事で充分満足している選手程、自分で可能性という枠を勝手に設けてしまっている様に感じます。特に最高学年の選手に対しては、後の中学野球を見据え、その限界枠を少しずつ拡げる様な意識を持って練習してほしいなと思います。まずは、今どこまでなら目一杯飛ばせるのかを知ることから始めて、自分の身体にしっかり振る事を覚え込ませておけば、実戦でミート中心の打撃を求められても、打席では自信を持って望めると思うのです。
最後に、2017年シーズンで注目している、オリックスバッファローズの吉田正尚選手のトスバッティングをご覧ください。プロ選手にはめずらしく、素手でバットを握り、フルスイングを心掛けています。
実戦での打席で色々と迷わないためにも、練習ではフルスイングを心掛けましょう…