珍しい守備妨害2

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珍しい守備妨害をご紹介します。前回は、ランナーコーチャーにスポットを当てました。

珍しい守備妨害1

今回は、バントを試みたバッターとキャッチャーの接触についてです。
この動画では、左バッターのバントが小フライとなり、バッターボックスから近い場所にボールが落ちました。バッター自身は自らファールと判断して、バッターボックから出ていませんので、ランナーにはなっていません。しかし、小フライを捕りに行ったキャッチャーが、バッターとぶつかってしまいます。ルールに照らし合わせて、どちらが悪いのかを考えてみます。

解説者の説明に疑問を感じたので、野球規則から該当する箇所を取り上げてみます。

【公認野球規則6.01 (旧5.04)】 『妨害・オブストラクション・本塁での衝突プレイ』
(a)バッターまたはランナーの妨害
(10)ランナーが打球を処理しようとしている野手を避けなかったかあるいは送球を故意に妨げた場合。
ただし、2人以上の野手が接近して打球を処理しようとしており、ランナーがそのうち1人か2人以上の野手に接触したときには、審判員はそれらの野手のうちから本規則の適用を受けるのに最もふさわしい位置にあった野手を1人決定して、その野手に触れた場合に限ってアウトを宣告する。(5.09(b)(3)参照)
原注」キャッチャーが打球を処理しようとしているときにキャッチャーと1塁へ向かうバッターランナーとが接触した場合は、守備妨害も走塁妨害もなかったとみなされて何も宣告されない。打球を処理しようとしている野手による走塁妨害は非常に悪質で乱暴な場合にだけ宣告するべきである。例えば打球を処理しようとしているからといってランナーを故意につまずかせるようなことをすれば、オブストラクションが宣告される。キャッチャーが打球を処理しようとしているのに、他の野手(ピッチャーを含む)が1塁手、ピッチャーが1塁へ向かうバッターランナーを妨害したらオブストラクションが宣告されるべきで、バッターランナーには1塁が与えられる。
(11)野手(ピッチャーを含む)に触れていないフェアボールが、フェア地域でランナーに触れた場合。   「原注1」打球(フェアボールとファウルボールとの区別なく)を処理しようとしている野手の妨げになったと審判員によって認められたランナーは、それが故意であったか故意でなかったかの区別なくアウトになる。
しかし、正規に占有を許された塁についていたランナーが、フェア地域とファウル地域との区別なく守備の妨げになった場合、審判員がその妨害を故意と判断したときを除いて、そのランナーはアウトにはならない。審判員が、その妨害を故意と宣告した場合には次のペナルティを科す。
無死または1死のときは、そのランナーとバッターとにアウトを、2死後のときはバッターにアウトを宣告する。

主審の判断は、(11)の「原注1」を適用したと考えられます。バントを失敗したバッターが1塁へ走りだす仕草を見せていたら、(10)を適用し守備妨害を取る事はなかったでしょう。この場面において、主審はバッターが自らファールと判断して、バッターボックスに留まった事を問題視したと推察します。学童野球でもランナーを進めるためのバントは多用されています。バントの上手い選手ほど打球を殺せるため、主審は動画の様な小フライがキャッチャーの守備範囲内かどうかを冷静に判断する必要がありますね。

バッターも、ファールかフェアかを勝手に判断しまわない事です…

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