スリーフットレーン1

先日の日本シリーズでは、珍しいプレーで、あっけない幕切れとなりました。阪神タイガース西岡剛選手の走塁シーンです。

彼の走塁に対して守備妨害が宣告された結果、ダブルプレーが成立し、福岡ソフトバンクホークスが勝利しました。なぜ、守備妨害となったかと言いますと、打者はボールを打ち返すと、その後走者となり1塁ベースに向かって走り出します。走者は、ホームベースと1塁ベースの間にある、「スリーフットレーン」という走路を走らないといけません。

過去に一度ご紹介していますが、

ライン引きとスリーフットレーン

プロ野球におけるスリーフットラインは、本塁・1塁間(90フィート、約27.4m)の中間にあたる、本塁から45フィート(約13.7)の地点から一塁方向へファウルラインと平行に、3フィート(約91.4㎝)の幅が用意されています。

もう少し踏み込みますと、ファースト守備に対して、打者(走者)がスリーフットレーンの外(ファウルラインよりもフェアグラウンド側またはスリーフットラインよりもファウルグラウンド側)を走って、1塁への送球を捕えようとする野手の動作を妨げたと審判員が認めた場合、打者(走者)は守備妨害が宣告されてアウトとなります。ただし、打球を処理しようとしている野手を避けるために、スリーフットレーンの外を走ることは差し支えないとされていますが、スリーフットレーンを示すラインはそのレーンの一部とされ、打者(走者)は両足をスリーフットレーンの中かライン上に置かなければならないというルールがあります。
ここでもう一度、西岡剛選手の走塁シーンをご覧ください。0分28秒後あたりで、スロー再生が流れます。

彼の走塁を意図的行為と評した記事を目にしました。彼は、スイッチヒッターです。右打席に立った場合は、一塁方向に走り出した時は、フェアエリアに入ってしまう可能性は充分あり得ます。むしろ、その方が一塁までの距離は近いからです。ただし、それが許されるのはスリーフットレーン手前までです。このシーンで、彼は左打席に立っていました。普通に考えれば、ファールライン上もしくは、その外側を走る方が最短距離です。しかし、スリーフットラインよりも、フェアゾーンを走っていました。右打者になったと勘違いしたのか、意図的な走塁だったのかは本人しか判りませんが、1塁塁審の冷静なジャッジはもっと称賛されてほしいです。

まぁ、拙の独り言なんですけどね…

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