文武両道を掲げる中学野球クラブチームが増えてきていますが、勉学と運動(スポーツ)の両面で頑張り続けるというのは、本当に大変な事だと感じます。しかし、高校に進めば、大学受験へ向けて各教科のレベルは上がっていきますし、もちろん部活としての野球の練習は体力的にもより厳しいものになります。今回は、ワールドカップ・ロシア大会で不動の守護神(キーパー)として活躍し、フランスのリーグ・アン・RCストラスブールに所属している、川島永嗣選手が日本の部活動の在り方を考える「THE ANSWER」で連載されている「ニッポン部活考論」で語った内容を取り上げます。川島選手は、「部活と文武両道」というテーマについてこんな事を伝えてくれています。
『サッカー部だから』と言われるのが嫌だった。サッカー部だから勉強しなくていいと特別扱いされるのが凄く嫌で……。もちろん、部活はサッカーが中心で、全国大会で成果を残すことを考えている。でも、それで特別扱いを受けて当たり前と思ったりとか、そういう環境だからできないと思われたりとかが嫌だった。だから、勉強を疎かにしたくなかったです」
高い意識は、とりわけ授業中に発揮されていた。人一倍の練習量を誇っていたため、当時の野崎正治監督(現・浦和南監督)に「いつ勉強するんだ」と尋ねられると「授業中に全部マスターしますから」と返したことがあるという。
「学校では試験前の1週前から練習ができなくなる。それが嫌だった。1週間も練習を休むことはしたくない。試験前に勉強をしないで済むために、どこで勉強するかと考えたら授業中しかなかった。宿題も嫌いだったくらい、授業以外でやることはしたくない。それなら、とにかく授業中に先生が言っていることを聞いておけば、それ以外がテストに出ることは基本的にないわけだから、授業は寝ないで聞く、ということは徹底していました」
〜中略〜
「『授業中に寝ない』を守れるかがピッチ内の自分の規律に影響する」
「自分が決めたことをしっかりとやれるかどうか、ではないかと思う。『授業中に寝ない』という自分のルールを守れるか守れないか、それがピッチ内の自分の規律に影響してくる。自分が目標に向かっていく過程でも、自分のルールがなければ辿り着けないもの。そういう意味では勉強をする意味はあったと思います。
今の若い子たちに思うのは、無駄なことは何もないということ。その時に無駄かどうかは分からない。やってみて結果的に必要なければ捨てればいい。人生において、高校は勉強する時間を与えられているわけで、勉強してみたら、後々生きることもあれば生きないこともある。やってみるだけ、やってみてもいい」
大切なのは知識ではなく、自分が決めた目標を成し遂げる実行力。そこに意味があると、勉強の大切さを説いた。国語が得意科目だったという守護神は「いつも、自分が思っていること」として、高校生たちにメッセージを贈った。
「確かに勉強がサッカーの上手さには、そんなに関係はないと思う。ただ、サッカー選手は本当に限られた人しかなれない。どんなに部活を頑張っても、チームで1人でもなれれば凄いこと。ということはどんなに夢を追いかけても、どこかで他の夢を追いかけなければいけない時が来る。一つの夢、目標に向かっていく姿勢は若い子たちに一番学んでほしいというのが僕の考えです。
引用元:川島永嗣が「授業中に寝ない」を貫いた理由 「部活と勉強」と、7か国語を話すまで
「試験前に勉強をしないで済むために、授業中は寝ない」事を実践し続けた川島選手には、本当に驚かされました。学校での定期試験では基本授業中に教わった事が出題されます。勉強でも集中する意識を持ち続けてください。
まぁ、拙の独り言なんですけどね…