学童での新チームや中学(新たなカテゴリー)でポジション変更した選手が多くいると思います。自分から挑戦するケースや、監督から薦められたケースもあるでしょう。この冬に練習を重ね、これから試合を通じて、色々な失敗や成功事例を沢山積んでいくのでしょうが、守備の面で少なからず壁にぶつかる事は多くなります。その時、すぐに諦めてしまうのか、いつか上手くなると信じて練習にひたすら打ち込むのか、その辺の差がまず半年後に結果として現れるのではと思います。
さて以前、北海道日本ハムに入団した平沼翔太選手を取り上げた事があるのですが、
彼は、中学では投手として活躍後、敦賀気比高等学校に進学し、1年生春から外野手(レフト)でベンチ入りを果たしたそうですが、2年生では投手で活躍している事から、それ以外の野球人生においては、全て投手で過ごしてきた事になります。その彼が、プロ野球の世界では内野手に挑戦しています。彼の現在地は、オープン戦でホームランを放つなど、3年目で一軍キャンプに帯同する程の選手になっている事を知ったのですが、守備の方はどうなのでしょうか?
プロの世界に入るまで、まともに内野の練習なんてしたことがない選手がプロ野球でショートを守る事に挑戦を続けています。投手ではなく内野手として指名した日ハムのスカウトも、そして本人も、当初の意気込みや夢は大きかったと思います。ですが、不安はそれ以上に大きく、それなりの裏付けがあったとしてもやってみないと判らなかったはずです。
単なる身体能力の高さだけでは、学生時代から何年も内野手で腕を磨いてきた選手に勝ててしまう程、プロの世界は甘くないと思うのです。生半可な気持ちで、この2年間過ごして来たわけではないと感じますし、この春に一軍レベルに近づいているという現実から想像すると、これまでの彼の練習量は相当のものだったのでしょう。
周りを見廻して、自分のレベルを比較する事はいつでもできます。数日で自信に変わるとか結果が得られる程度なら、誰でもプロ野球に選手になれる訳で、先の見えない長い長い鍛錬の時期を過ごさないといけません。まずは、誰がみても関心するほど練習や研究を重ねれば、幾らでも可能性はあるという事だと思います。
嘘でも良いから、もっともっと自分を信じて、前に進んでほしいなと感じます。