珍しい守備妨害4

本日、息子の中学校野球部で1年生大会初戦が行われるという事で、応援に出向きました。フォルコンズ卒団生は2名がレギュラーで出場し、1点を争う手に汗握る接戦を繰り広げました。さて、この試合で相手チームのバッターが空振りした直後、身体がよろけ、キャッチャーの送球を妨げるシーンがありました。
もし。その空振りが第3ストライクで、キャッチャーから2塁への送球と1塁ランナーの盗塁が際どいタイミングだった場合、バッターおよび1塁ランナーの双方がアウトになる事を、以前ご紹介しました。

珍しい守備妨害3

今回は、その空振りが第1もしくは第2ストライクで、キャッチャーは2塁へ送球がバッターによって妨害され、クロスプレーにならないタイミング、もしくは送球が大きく逸れた場合、どの様なジャッジが下されるかについて掘り下げてみます。そもそも、バッターボックス付近には、キャッチャーの他に、バッター主審(球審)がいますから、この2人がキャッチャーの送球を妨害する可能性があります。それぞれのケースがコチラ↓です。

【バッターが妨害するケース】

【主審が妨害するケース】

そのいずれも、妨害を意図したかどうかではなく、結果的にキャッチャーの送球を妨げる結果を招いたとして、主審の判断守備妨害が適用されます。
公認野球規則では、こちらが該当します。

【公認野球規則5.06 『走者』】 (旧7.00)
(c)ボールデッド
(2)球審が盗塁を阻止しようとしたり、塁上の走者をアウトにしようとする捕手の送球動作を妨害(インターフェア)した場合→各走者は戻る。
【付記】捕手の送球が走者をアウトにした場合には、妨害がなかったものとする。
【公認野球規則6.03 『打者の反則行為』】 (旧6.06)
(a)打者の反則行為によるアウト
(3)打者がバッターボックスの外に出るか、あるいは何らかの動作によって、本塁での捕手のプレイ及び捕手の守備または送球を妨害した場合。しかし例外として、進塁しようとしていた走者がアウトになった場合、および得点しようとした走者が打者の妨害によってアウトの宣告を受けた場合は、打者はアウトにはならない。
【原注】 打者が捕手を妨害したとき、球審は妨害を宣告しなければならない。打者はアウトになりボールデッドとなる。妨害があったとき、走者は進塁できず、妨害発生の瞬間に占有していたと審判員が判断した塁に帰らなければならない。しかし、妨害されながらも捕手がプレイをして、アウトにしようとした走者がアウトになった場合には、現実には妨害がなかったものと考えられるべきで、その走者がアウトとなり、打者はアウトにはならない。その際、他の走者は、走者がアウトにされたら妨害はなかったものとするという規則によって、進塁も可能である。このような場合、規則違反が宣告されなかったようにプレイは続けられる。
打者が空振りし、スイングの余勢で、その所持するバットが、捕手または投球に当たり、審判員が故意ではないと」判断した場合は、打者の妨害とはしないが、ボールデッドとして走者の進塁を許さない。打者については第1ストライク、第2ストライクに当たるときは、ただストライクを宣告し、第3ストライクにあたるときは打者をアウトにする(2ストライク後の”ファウルチップ”も含む)。

特にバッターによる守備妨害は、最近目にする機会が増えています。大抵のケースでは、妨害する意図がないと言え、やはり厳密に判定する必要があると感じました。

まぁ、拙の独り言なんですけどね…

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