地上高1mから観える景色

先日の審判講習会の修了式で、「あとは実践あるのみっ!」と言われましたが、いざ自分一人が張り切ったところで、冷静に考えても野球シーズン自体、終盤も終盤なんです。グランド練習はほぼ毎週末続きますが、宮前区では12月16日〜翌年2月の中旬までの間、他チームと試合をしては行けない「対外試合禁止期間」が設けられております。そんな訳で、年内の残り少ない試合という機会にとにかく手を挙げて、ちょっとでも慣れていこうとする勇気とある種の開き直りが必要な訳です… 主審にとって一番重要な仕事は、ピッチャーが投げる1球1球に対する「ストライク&ボール」の判定です。ある方に言わせれば、「3万球」の判定を経験して、ようやく一人前なんだそうです。時間に置き換えると約3年位要するんだとか…
それはそうと、選手達の投げたボールをキャッチャーとして捕った時のストライクゾーンと、キャッチャーの後ろに立って観た景色は大きく異なります。キャッチャーの真後ろに立って中腰の姿勢になった時というのは、おおよそ地面から1Mくらいの高さになります。ピッチャーの眼差しと刻々と変化する表情、バッターの気合いと苦手なコース、キャッチャーの必死な雰囲気が真近に伝わってきて、ちょっと堪らない気分になります。これまで、応援団としてベンチ後ろから観える斜め横の眺めも経験していますが、自分にとってはいまいちピンとこない景色でした。当分の間、沢山のミスジャッジや失敗を繰り返し、一人で勝手に慌ててばかりでしょうが、1試合でも早く選手達の真剣勝負の世界に引き込まれてみたいと思います。

まぁ、拙の独り言なんですけどね…

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ドラフト選手とスカウト(後編)

このお題の最後も、またまた広島東洋カープよりドラフト指名を受けた選手についてとなります。
広島ドラフト3位の苦労人 “巨人・菅野の球拾い”がプロへ

菅野投手が、大学2年時から毎年、大学日本代表に
選出され、脚光を浴びる裏側で、彼がその代表候補を
選考する合宿の“球拾い”を、それこそ毎年のように
やっていたことは、ご存知だろうか。

でもでも、

そうやって合宿の手伝いをしながらも
『(実力では代表候補選手に)負けていない』と、
実際思っていましたね。悔しいというか、
自分に対して歯がゆいという気持ちを、
ずっと持ち続けていました」

と「悔しさをエネルギーに!」し続けて、ようやく夢を掴んだそうです。
学童野球でも夏休み前後に連盟が母体となる連合チームなるものが結成され、もし万が一そのメンバーに選ばれれば嬉しいと感じる事でしょう。でも、仮に選ばれなかったとしても、「将来への道が厳しいものになる」と宣告された訳では事ありません。では、もっと規模を大きくしてみます。中学生の日本代表メンバーなるものが結成されますが、そこで選ばれた人間でないとプロ野球選手になれないのか?いえいえ、これが逆に驚く程少ないんです。良い選手なのにたまたま選ばれなかったケースや、良き指導者と巡り会い、高校生&大学生時代に才能が開花するケースも少なからずあります。結局は、その時の「他人の眼」が絡んでいたに過ぎないという事です。
審査員の採点で技術戦を優勝する選手と、決められたコースを誰より速く滑り降りる競技スキーで優勝する選手の二人を比較して、「他人の眼は、ある一定の技術レベルを超えると好みやトレンドに左右されるから、タイムを刻んだ後者の方が技術は上なんだよ」と、スキーなら例える事が出来るのですが、野球の世界ではどうなのでしょうか?少々偏った意見になりますが、どのスポーツでも、少年野球時代にちょっと目立ったところで、実はたかが知れてるという事かなと。それよりも「井の中の蛙」にならずに、機会があれば何度でもツワモノ共の輪の中に飛び込んで、野球への意識の違いを感じる事を繰り返して、「自分を高める」事に繋げられれば、その時の実力の違いなどはいくらでも逆転出来ます。やっぱり、何事も「コツコツ努力を重ね続ける事」が重要なのでしょうね。
ドラフト制度は、チームが劣っている部分を戦力として補強するための仕組みですから、選手の特性を見極めるその道のプロの眼によって選ばれる事に変わりはありませんが、ではなぜ大学日本代表選考合宿で球拾いだった選手が、プロの眼に留まる程の成長を遂げたのでしょうか?元記事に記載されていますので、気になる方はご一読下さい。
それにしても、広島東洋カープは良い選手を採ってきますね。数年後のFAでは、どこかの球団に身を委ねるのかも知れませんが…

まぁ、拙の独り言なんですけどね…

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