ランナーとの接触 4

今回は、ランナーが野手に触れる(ぶつかる)ケースを考えてみます。
野手は、送球を捕る以外に、打球を直接捕球することがありますよね?捕球体勢に入った内野手に、ランナーが接触するとどの様なペナルティー(違反)があるのかをご紹介します。ちょっと複雑なプレーなので、まず先に映像をご覧ください。

映像の中で説明書きがありました通り、2014年度の公認野球規則でルールが追加されました。

【公認野球規則2.40】 『インフィールドフライ』
ノーアウトまたは1死でランナーが1・2塁、1・2・3塁にあるとき、バッターが打った飛球(ライナー及びバントを企てて飛球となったものを除く)で内野手が普通の守備行為をすれば捕球できるものをいう。
(中略)
インフィールドフラが宣告されてもボールインプレイであるから、ランナーは離塁しても進塁してもよいが、そのフライが捕らえられればリタッチの義務が生じ、これを果たさなかった場合には普通のフライの場合と同様アウトにされる恐れがある。
(中略)
(ココ↓からが新たに追加された内容です)
インフィールドフライが宣告されたときに妨害が発生した場合、打球がフェアかファウルかが確定するまでボールインプレイの状態は続く。打球がフェアになれば、野手の守備を妨害したランナーと、バッターがアウトになる。打球がファウルになれば、野手の守備を妨害したランナーだけがアウトになり、その打球がキャッチされたとしても、バッターは打ち直しとなる。
(ココ↑まで)
「注」インフィールドフライは、審判員が宣告して初めて効力を発する。

つまり、インフィールドフライに対する最終的なジャッジは、フェアゾーンで打球(飛球)を捕球したかどうかで異なりますので、改めて整理すると、

1.打球がフェアの場合 :  守備妨害のランナーとバッターがアウト
2.打球がファールの場合: 守備妨害のランナーだけがアウトとなり、バッターは打ち直し(ファールフライを捕球されても同様)

となります。もし、ノーアウトで他の塁(2塁や3塁)にもランナーがいた場合は、守備妨害発生時点でボールデッドとなるため、次の塁に進むことはできません。

ランナーが内野手の守備に対して、偶然触れてしまったとアピールする選手も出てくるでしょうが、意図的ではなくても守備妨害となりますので、注意しましょう…

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ランナーとの接触 3

今回ご紹介する動画は、いずれもケガに繋がるプレーばかりです。いずれのランナーもかなり激しいスライディングをしており、これが良いプレーなのか、なぜケガを防げなかったのかどうかは、ここでは触れないでおきます。
ただし、ランナーの正面よりも背中側からボールが送球されてくることが多いですから、野手の投げたボールがどこまで来ているのかは、そもそも走っている本人には判らないことを理解してください。
スライディングする最終目的地は、野手に向かってではなく、次のベースです。捕球の機会がないのであれば、ランナーにスライディングしてもらう、もしくは走り抜けてもらうスペースを空けておかないと、ケガの恐れに加えて、違反(走塁妨害)というペナルティーを受けてしまいます。

ただ、MLBでプレーした日本人選手2人は、大ケガを受ける程だったということ、ランナーはアウトになることを避けるためにスライディングを仕掛けてくることは知っておいてください。

次回は、捕球体制に入っている野手とランナーが接触したケースを、もう一つ考えてみます…

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