日米の違い1

2016年シーズンより、北海道日本ハムでプレーしているクリス・マーティン投手が、2球続けてボークを取られるというシーンがありました。

MLBでは日本ほど牽制球を重要視していないという見方がある一方で、来日したばかりの投手がなぜボークを取られるのかを自分なりに調べてみました。
すると、面白い記述が「公認野球規則」に書かれていました。

5.07 『ピッチャー』
 (2)セットアップポジション
   ピッチャーはバッターに面して立ち、軸足を投手板に触れ、他の足を投手板の前方に置き、ボールを両手で身体の前方で保持して、完全に動作を静止した時、セットポジションをとったとみなされる。
   この姿勢から、ピッチャーは、
   ①バッターに投球しても、塁に送球しても、軸足を投手板の後方(後方に限る)に、はずしてもよい。
   ②バッターへの投球に関連する動作を起こしたならば、中途で止めたり、変更したりしないで、その投球を完了しなければならない。
 セットポジションをとるに際して“ストレッチ”として知られている準備動作(ストレッチとは、腕を頭上または身体の前方に伸ばす行為をいう)を行うことができる。しかし、一度ストレッチを行ったならば、バッターに投球する前に必ずセットポジションをとらなければならない。
 ピッチャーは、セットポジションをとるに先立って、片方の手を下に下ろして身体の横につけていなければならない。この姿勢から、中断することなく、一連の動作でセットポジションをとらなければならない。
 ピッチャーは、ストレッチに続いて投球する前には、(a)ボールを両手で身体の前方に保持し、(b)完全に静止しなければならない。審判員は、これを厳重に監視しなければならない。ピッチャーは、しばしばランナーを塁に釘付けにしようと規則破りを企てる。ピッチャーが“完全な静止”を怠った場合には、審判員は、直ちにボークを宣告しなければならない。
「原注」ランナーが塁にいない場合、セットポジションをとったピッチャーは、必ずしも完全静止をする必要はない。しかしながら、ピッチャーがバッターのすきをついて意図的に投球したと審判員が判断すれば、クイックピッチとみなされ、ボールが宣告される。6.02(a)(5)「原注」参照。
「注1」我が国では、本項「原注」の前段は適用しない。

最後の赤字に注目してほしいのですが、アメリカから渡ってくる野球のルールには、日本独自の解釈があるということです。これを知らずにプレーを続けていると、ランナーが居ても居なくても、マーティン投手の様な状況に陥る様な気がします。

学童野球では、エースピッチャーの他に、2・3番手のピッチャーになる程、ボークのオンパレードに出会います。学年に関わらず、Aチームの試合でマウンドに上がる可能性がある限り、ボークについては時間を割いて説明が必要と感じます。

まぁ、拙の独り言なんですけどね…

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