プロへの条件1

卒団生の親子を球団旗の前に立ってもらい、一言ずつ喋ってもらった様子を撮影するのが、フォルコンズの伝統になっているそうで、もちろん今年も実施しました。カメラに向かって殆どの選手達が口にする、「将来はプロ野球選手になる」という言葉はいつも微笑ましく感じられます。
さて、彼らが一度は目標に掲げる、プロ野球の投手は東大よりもはるかに狭き門で、選りすぐられたエリート中のエリートです。同学年で考えた場合、400~500の小学校に1人しかプロの投手として指名されないという現実があります。そうなると、「小学生の頃から野球の才能がズバ抜けて大きな大会で活躍していた」と考えるのも不思議ではありません。実際に大谷投手藤浪投手など小学生から全国大会で活躍し続けてプロになった投手は、実在します。しかし、プロの投手の中で小学生時代(もしくはリトルリーグなど)に全国大会に出るなど大活躍した選手は、全体の5%程度しかいないと言われています。中学生時代となると約20%高校生時代でも40%弱が大きな大会で活躍した選手です。
もっと驚くべきことは、約30%の投手は、小学生時代チームのエースとして投げていないのです。

その内訳を調べた方のデータを拝借します。

投手以外のポジションだった選手、約14%
中学生から野球を始めた選手、約8%
小学生時代控えの投手だった、約4%

一番長い期間プロで投げた山本昌広投手も、小、中学生の時は補欠だったと公言されていましたし、田中将大投手も小学生時代はキャッチャーでした。 ずば抜けた才能に恵まれているはずのプロの投手が、必ずしも小学生から活躍しているわけではないのはどういうことなのでしょうか?

今回ご紹介する動画は、世界最速171kmのボールを投げる、アロルディス・チャップマン投手です。彼が何歳から投手としてマウンドに上がったのかにも注目してご覧ください。

次回は、逆の視点から「小学生時代に大活躍した多くの選手が、プロになれないのはどの様な理由があるのか?」について、考えてみたいと思います。

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