「ファイト〜、イッパ〜ツ!」というフレーズを聞いて思い浮かぶのは、大正製薬の栄養ドリンク「リポビタンD」のCMですよね? 筋骨隆々の男性2人が崖の上などで叫び合い、力を合わせて困難を乗り越えるあのシリーズから、お決まりのフレーズがなくなった珍しいCMが公開され、話題になっています。
高校時代、野球部補欠選手とマネージャーだった2人は、目の前に現れる様々な壁にぶつかりながら「それでも進む」という想いを持ち続ける、ショートストーリー仕立てになっています。
さて、1つのポジションに複数人の選手がいたら、まずどこかでその相手と比べてしまい、自分より上だと感じる劣等感と、自分より下だと感じる優越感を味わいます。しかし、試合での結果は自分で出さなければなりませんが、選手としての評価は他人によって下されます。重要な場面や大きな試合で気が付いたり、チーム内に目を向けた時に抱く劣等感や優越感に対して、大人が「それは全て自信のなさから起きる感情だ」と断じてしまうと、選手達にとって、一体どこで努力は報われるのか? と思い悩む気がします。
王貞治氏の名言集の1つに、こんな言葉があります。
努力は必ず報われる。
もし報われない努力があるのならば、
それはまだ努力と呼べない。
野球における努力が、自分で決めた時間と回数を守る事だとすれば、小学生の内からコツコツ続けるしかありません。しかし、野球好きの選手が集まる中学生野球に進めば、かなり多くの選手が時間と数に取り組むので、同じ事を一緒にこなすだけでは、彼らの中から突き抜ける存在にはなれないでしょう。だからこそ、時間と回数をこなす際に、次の目標や練習での意識付けを常に持ち続ける事が大切なんだと思います。
1つのスポーツを長く続けると、その時々で様々な感情を抱く様になりますが、報われるだけの努力を続けた先に見える可能性を、もっともっと追い求めてほしいです。
「出来ることなら、彼らに代わって野球したいな」と思う熱い大人に囲まれながら、今週末も審判頑張ってみますか…