将来の夢3

徳山壮磨選手をご存知でしょうか? 彼は、甲子園春夏通算6度の優勝を誇る超名門の背番号1を背負い、自慢の制球力とキレのあるボールで同校2度目のセンバツ制覇、夏の甲子園では16強入りの立役者となった大阪桐蔭の投手です。

徳山投手についての記事を目にしたのですが、彼が中学1年の時、テレビ画面の向こうで甲子園春夏連覇に突っ走っていた「TOIN」のユニホームに強い憧れを抱いた事が触れられていました。それだけでなく、所属チームの集まりで1年生が保護者らの前で1人ずつ挨拶をした際、他の選手が冗談で場を盛り上げる中で、こう宣言したそうです。

「大阪桐蔭に行きます!」

しかし、会場から「無理やー!」と総ツッコミを受けたのだとか…

「周りには『大阪桐蔭に呼ばれる選手になる』って中1半ばから言う様になった様で、そんな力は全然なかったんですけど。当時は『無理や、無理や』って言われて」

チームメートだけでなく、指導者にさえも笑われたと振り返っています。
夢を抱く際、できる限り具体的な方が良いとされているのですが、

将来の夢2

夢を抱いただけに終わらなかった彼の凄いところは、2つあると思います。

1つ目は、沢山の人前で夢を堂々と語った事
2つ目は、笑われても諦めなかった事

中学のクラブチームでは、厳しい練習を耐え抜き、身長も1年時からの2年間で22cm伸びて180cmと大きく成長しました。そして、迎えた中学3年の春、「いい投手がおる」と噂が広まり、大阪桐蔭のコーチが視察に訪れた練習試合で快投するという結果を出しました。貴重なチャンスをモノにし、見事「TOIN」からのラブコール(推薦)を受けるに至りました。
周囲に冗談だと思わせた自分の言葉に対して、たゆまない努力を続ける事で現実に変えられるかもしれないのです。日々の自分に迷い、次に踏み出す事を忘れてしまう事もあるでしょうが、ただただ一生懸命頑張れば良いと思うのです。

まぁ、拙の独り言なんですけどね…

カテゴリー: 今日の独り言 | 将来の夢3 はコメントを受け付けていません

ベースの踏み忘れ4

カナダのサンダーベイで行われているU-18W杯、B組2位の日本は2次リーグ初戦でオーストラリアと対戦し、見事延長戦を制しました。
この試合、1点リードの6回1アウト満塁から、レフトへの犠牲フライで同点に追いつかれた場面があるのですが、大飛球を背走しながら好捕した桜井選手から、ボールは最終的に2塁へと転送され、アウトが宣告されるというシーンがありました。1分44秒辺りからスロー映像が流れますが、是非塁ベース付近にいるランナーに注目してください。

実は、2塁ベースをいったん回った1塁走者が帰塁する際、2塁ベースを踏まずに1塁へ戻ってしまいます。以前も、プロ野球で同じ様なプレイがあった事を取り上げました。

ベースの踏み忘れ1

今回、ベースの踏み忘れに気付いたのが、この大会で三塁ベースコーチを務める米沢コーチだったそうです。ベンチから大声を張り上げて選手に知らせ、アピールプレイを促しました。
このプレイが認められた事により、3塁走者生還による得点は記録されるものの、1塁ランナーがアウトになった事で3アウトチェンジとなりました。この場合、ベースの踏み忘れは守備側からのアピールがあって、初めてアウト・セーフのジャッジができます。アピールプレイは、インプレイ中のみ有効で、投手が次の打者へ1球目を投じてしまうと、そのアピール権は消滅してしまいますし、アピールが仮に無かった場合はそのまま流されてしまいます。そのため、タッチアップによる得点と、踏み忘れた時のどちらが早いかは問われません。つまり、タイムプレイではないという事です。

タイムプレイ1

もし、米沢コーチのアシストがなければ、同点に追いつかれて、なお2アウト1・2塁のピンチが続くところでしたので、非常に大きなプレイとなりました。
これからは、ベンチにいる選手もボールの行方だけでなく、各ランナーの触塁をしっかり観察する意識を持ってほしいと思います。例えその試合に出られなくても、チームをピンチから救い、勝利に大きく貢献できるはずです。
また、我々大人が塁審として試合に参加している時は、常にランナーの動きを視野に入れる意識が求められますね…

カテゴリー: 野球のルール | ベースの踏み忘れ4 はコメントを受け付けていません